横浜塗装職人の外壁塗装店の思い

2017年2月16日

起きたら怖い、塗装作業での死亡事故。

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塗装作業での死亡事故。

ちょっと怖い話を本日は聞いてきました。

IMG_20170216_160331

というのも今日は労働安全衛生法改正にあるリスクアセスメント義務化についての研修でした。

難しく聞こえますが、要は塗料を使う以上、揮発する化学物質などを吸い込み、健康被害による労働災害を出さないために法改正でそれを義務化しようというものです。

 

大まかには、有害物質がその現場でどの程度発生するリスクがあるのを見積もったり、化学物質リスク簡易評価法(コントロールバンディング)というもので、毒性などのレベルを評価づけそれを把握し事故につながらないようにするというものです。

 
 

難しく聞こえますがと言いましたが、レジュメを実際に見るとやけに細かく生命保険の約款みたいで、正直とっても取っ付きにくいです(笑)

でもリスクアセスメントの対象になる事業者は塗装屋さんだけでなく、化学物質を扱う業者ならどこでも適応されるそうです。

飲食店もそうですし医療は当然、福祉業などかなりの業態に当てはまるそうです。

とはいってもうちの場合、塗装と言っても酸欠になったり健康被害が出るほどの仕事とは違うので、その辺はあまり関係性は薄いのかなと感じました。

対象となるのは主に屋内です。

 
 
屋内の塗装作業では換気がとても重要になるので通風のことや防塵マスク関係の話もありました。

ちょっと気になったのが風呂場内の塗装で事故があった事例はちょっとだけ他人ごとではないと思いましたけどね。

ただそれは溶剤塗料のはなしで、今はそこに溶剤で塗装する職人さんはいないだろうと、おそらく昔の事例だと思います。

P1020995 (1)

ちなみ今日の研修では、横浜では有名な材料屋さんの専務さんも来てました。

 

私もその事故のことは当時のニュースで見てましたが、その専務さんの話では2年ほど前、首都高の柱の塗装工事で火災が発生し作業員が死亡した件について触れていました。

その原因はタバコらしいです。

 

それからは、首都高の塗装工事が溶剤塗料からすべて水性塗料に切り替わったそうです。

一般の方は当然ですが水性と聞くと溶剤(油性)塗料より性能が落ちるのでは??と思いがちですが、本当のところは違います。

というか、違うらしいです(笑)

 
 

私も実際にはその差について具体的に詳しく説明することはできませんが、理屈では溶剤塗料は溶剤が揮発して、水性では水分が蒸発して、残る塗膜に耐久性に差異はないということです。

この話は私も塗料メーカーの方から、もう4年ほど前に聞いてましたが、じゃあ鉄部には水性のさび止めで大丈夫なのかという疑問は正直消えないところではありますが、メーカーが言うのですからそれが正解なのだと思います。

後はネット上のさまざまな情報で、多くのお客さんが溶剤の塗料品質ばかりに振り回されてしまっていることにもメーカーサイドも苦労しているのかなとは思います。

 

いくら水性と溶剤が耐久性が変わらないと言っても、じゃあネットで溶剤のほうが長持ちるという情報が色々出てくれば多勢に無勢で、もちろん多く発信されている情報を信じてしまうのは仕方のないことなのかなと思います。

だから末端の消費者であるお客さんの考え方が変わらなければ、当分の間は外壁や屋根などの場合は溶剤がまだまだ健在していくと思われます。

 
 

ちょっと前に社会問題化したキュレーションサイトもそうですね。

あれも一次情報が正しくても、その文章がコピーして編集され、2次、3次となって、結局伝えたい肝の部分が伝わらず誤った情報となったことが問題となりましたよね。

コピーされ編集され、コピーされ編集され、それが次々と生み出されていく。

間違った情報だけらけになって、だからネット上の情報は徐々に信用されなくなってしまっていくのかなとも思いますけどね。

愚痴を言えば、うちのサイトなんてコピーされまくりです(笑)

画像もそっくりそのままというのは当然の話で、びっくりさせられることもしばしばです。

 
 

業者選びもそうですね。

一級塗装技能士、一級塗装技能士といいながら、資格を重視するお客さんはそっちに引かれていきます。

業者がこぞってそう言いだせばお客さんも、そうならばと一級塗装技能士が施工すればそれで安心できるところがあるのだと思います。

 

でもそれだけでは誤った情報で、一級塗装技能士資格を持っていなくとも腕がいい職人さんはいます。

ただお客さんが業者選びにおいての判断基準をする際には、何にも指標がないよりかはあっ方が当然いいわけで、それで以前からそのような判断基準をお勧めしているわけです。

 
 

ところが塗装業は資格を要しない業種ですから、現場に出たことがない人、たとえばこれは極論ですが昨日脱サラした人が塗装業の看板をあげて営業してお客さんと契約することだって無理なことではありません。

お客さん側が納得する机上の知識を多少知っていれば、実際の仕事は一級塗装技能士の資格を持っている、”本当の塗装屋”に丸投げすればいいだけだからです。

 
 

現場のことをよく理解してない人が、職人に工事を託すということは工事品質を確保するという点においては、よほど職人との間に信頼性がないと品質が不安定になってしまうのはごく当然のことです。

それでなくとも下請けという状況下の元、赤字との戦いで作業している職人さんは少なくないのですから。

 
 

なのでお客さんからすれば、ただ一級塗装技能士を持っている職人が作業すればいいということで済ますのではなく、職人が開業した業者、つまり職人創業の業者を選ぶのが本当の正攻法な業者選びだと思います。

じゃあ職人創業の業者とは?という答えが、「代表者が一級塗装技能士」という答えに最終的には行きつくのです。

 

でも本当に今は資格やら認定という業者さんが増えましたね。

今日の研修でも、防塵マスクの話が出ました。

重大な健康被害を引き起こしたり、最悪死亡事故にもつながってしまう作業においての話ですから、防塵マスクにもとても厳しい国やJIS規格の認定が必要だそうです。

P1020987

 

なので防塵マスクには、認定が下りたシールが一か所ではなく、結構あちらこちらに貼られていて、機能が変わらなくともシールを剥がしただけで認定されたものとはみなされず、もし事故が起きた際には労災が下りないなどのリスクなどもあくまでも可能性ですが、それも否定できない等の話も講師の方が話されていました。

P1020988

なので国や行政等の認可というものは厳しくもあり、当然かもしれませんが信頼性が高いということの証明なのですが、また業者選びの話に戻ってしまうのですが、サイディング何とか資格やら雨漏り診断の資格やら、講習だけで取得できてしまう民間の資格などを意図的に信頼性の高い資格と偽るような形でクローズアップしている業者さんもとても多くみられます。

 
 

まぁそれもビジネスと捉えれば、とても頭のいい方法なのかなとも思いますけどね。

それにしてもネットの情報というのは、ちょっとだけの調べものには重宝しますが、重要なことに対しては一歩下がって変な話、斜めから見た方がいい場合もありますね。
 
 
自分の業界をみていると、最近は余計ほかの情報もそう見てしまうようになってしまいました(笑)


カテゴリ:塗装業界 ,技術

2017年2月1日

一級塗装技能士社長の私、6年ぶりの刷毛使い下手と言わないで。

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現在会社事務所を塗り替えています。

で、職人と一緒に私も作業にちょっとだけですが参加しました。

頭では刷毛やローラーの使い方はわかっていましたが、実際に塗ってみると最初はちょっと感覚のずれというものがあったような気がします。

でもすぐに感覚が復活。

一応現役時代は自分では誰よりも仕事が早いということを自負してきましたから、その辺はちょっとだけ自信がありました。

ただ普段あまり使ってない筋肉も使いましたので、その辺の体力がしばらく使ってないとすぐ体力を消耗してばててしまうのかなと思います。

これでもジム通いしてますの、まだ平気でしたが、運動も何もしていなければもっと情けない作業になっていたのかなと。

一応迷惑をかけてしまわないように、一級塗装技能士の職人に聞きながら作業をしてまいりました。

私も一級なんですけどね(笑)

ヤフー知恵袋では、偉そうに何百回と塗装に悩む人からの回答なんかしてますが、まぁ何とかそれだけの回答をするような技術的なものは私自身まだ健在しているのかなとちょっと安心しました。

ただこれは自分で思っているだけの話。

他の職人の目からはどう映っていたかわかりませんが・・(笑)


カテゴリ:技術

2016年9月8日

手に粉がつく外壁のチョーキング。塗装したのにトラブル・・

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外壁塗装の工事の中で、お客さんが一番関心があるものの一つに塗料の種類があります。

高ければよい品質の塗料、そうでなければそれなりの塗料、、まぁ一般的ですね。

 

もちろん塗料メーカーは、塗料開発の際、一定の試験をしパスしたものを世に送り出しているはずです。

強烈な太陽の下やその環境と似たような紫外線の降り注ぐ下での試験や酸性雨にさらされるような「暴露試験」です。

それはいかなる環境の条件下を想定したものだと思いますが、「生きている家」はその想定を上回ることさえあります。

その一つがチョーキング。

 

チョーキングは塗料成分中の樹脂が劣化していくと、樹脂中にあった顔料が粉化するというものです。

手で触ると白い粉がついてしまうというあれです。

 

塗料カタログを見ると、高圧洗浄はよく行ってきれいにしてから塗装するようにという注意書きがあります。

もちろんそれはごく当然の話なのですが、実はそれをきちんと行っても後からトラブルになることもあるのです。

 

塗膜剥離という現象です。

 

特にサフェーサーやフィラーなどのねっとり系の下塗り材を使った時です。

以前にも話しましたがサイディングやタイル葺きなどのような割とツルツル感のある外壁に起こりやすくなります。

 

これはきっとメーカーは想定してなかったのではないかと思われます。

 

「チョーキングはきれいさっぱりと高圧洗浄をしてから行う」のが前提だからです。

 

理屈はそうなのですが、「生きている家」に対しては、その理屈が通らない時に出くわす場面が必ず出てくるものです。

 

そこをどう処理して適正に判断するかといえば、それは経験です。

より多くの工事をしていけばこなしていけるようになります。

仲間の職人が多くいるほどこういうトラブル的な問題は横のつながりでアドバイスを得られたりもします。

 

単に高額な塗料だから長持ちするということも一概に言えませんね。

 

高級塗料を生かすも殺すもその時々の対処によって決まるということです。

 

そういえば今日の台風はそう心配するほどでもなさそうな・・

 


カテゴリ:技術 ,現場

2013年11月6日

チョーキングに最適なサイディングの塗料とは?

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あまり自分たちのミスは公開したくはないのですが・・・
これはもう6年ほど前に塗り替えさせていただいたお家の外壁サイディングです。
塗膜の剥離です。

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補修するために、弱くなった部分をトコトン手作業で剥離しました。
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再塗装後です。
2013-11-03 15.49.19.jpg

原因は、おそらくチョーキングです。

 

このお宅の外壁は当時チョーキングがすごかったのです。

 

触ると手に白っぽい粉が付きます。

 

いつも通り高圧洗浄をしたわけですが、問題なのはその後。

 

下塗りに、水性シリコンエポサーフというサフェーサーで塗ったのが原因でした。

 

サフェーサーというのは、チャプチャプしたシーラーと違って、フィラーのように少しねっとりしている下塗り塗料です。

 

チョーキングが激しい外壁の場合、このサフェーサーはどうやら最適ではないということが、経験によって後から判明したのです。

 

もちろん、メーカーのマニュアル通りに施工はさせていただいています。

 

ただチョーキングが激しい外壁の場合、どんなに高圧洗浄をしても、塗装を完全に取り除かない限りチョーキングは取りきれません。

 

チョーキングは塗料成分の樹脂に収まっている、色である顔料が浮き上がってくる現象です。

 

塗装の膜は、何ミクロンという世界で、その塗膜のどこからどこまでがチョーキングの層なのか、はっきりした境はありません。

 

なので、どんなに高圧洗浄をしても、次から次へとチョーキングの白っぽい水が流れ、それに終わりはありません。

miura-tei (29).JPG

  チョーキングの白っぽい水が高圧洗浄で流されている。
 

で、なぜサフェーサーがダメなのか。

理由は、ねっとりしている分、取りきれないチョーキングにブロックされて、外壁下地に密着しないのです。

 

その結果、剥離が起きました。

 

これが水のようにサラサラ、チャプチャプのシーラーだと、チョーキングが取りきれない外壁でも下地まで浸透するというわけです。

 

お客さんには大変迷惑をかけてしまった例ですが、当時は長持ちするだろうということで、わざわざシーラーよりも高価で塗り手間がかかる、このサフェーサーで下塗りをすることもありました。

 

メーカーでは、シーリング汚染にも効果があるということで、モルタルよりもサイディングに比重を置いていたような気もします。

 

ただ仕様通り施工したとしても、このような弱点が後からわかることもあります。

 

チョーキングがない場所では、恐ろしいほどの密着性を発揮するんですけどね。

 

これから塗装を計画される人で、外壁を手で触ってみてチョーキングが激しい場合は、以上のことを参考にしていただければと思います。

 

これは現場数をこなしているからこそ判明している事例かもしれません。

 

メーカーの仕様通りにも想定外があるってことのひとつだと思います。


カテゴリ:技術 ,現場

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