午前3時に並ぶ運動会。

先日の土曜日、娘の幼稚園の運動会に参加してきました。

毎年そうなんですが、運動会の日は園児たちのそれぞれの両親はもちろん、孫の活躍を見ようとおじいちゃんやおばあちゃんが来ます。園児1人に対して、だいたい4人ほどの家族がくるので、幼稚園の運動場は人でとてつもなく一杯に埋め尽くされるので、席取りが大変なんです。

例年どおり、今年も午前3時から並びました。

家を出てシーンと静まり返っているなか幼稚園につくと、校門前にズラーッとお父さん方が、ミノムシのように寝袋やら毛布やらにくるまって寝て並んでいます。迷惑にならないよう、私もそっとシートを広げてタオルケットをかぶせて寝ようとしました。

ところが、寒い・・。

そうなんです。
その日は、すこし冷え込んでいてしかも風が吹いている。タオルケットだけでは、物足りなかったんです。

しかも、「ングォォーッ! クァーッ!」

と、私の後ろに並んだどこかのお父さんが、すでにかなりの大イビキをかいて寝ている。
「マジ!?早っ!」と思いつつも、私にとってはとても寝れるような状況じゃありません。イビキは、かなりまわりに響き渡っていましたので、申し訳ないですがすこしだけ静かにしてもらおうと私は決心しました。

物音をたてて、それに気づいてくれれば、イビキは止まる。
そう私は考えました。

地面に敷いているシートを軽く敷き直すそぶりで「ガサガサッ」。タンもからんでないくせに「ゴホンッ」。
なんて、わざとらしいんでしょうか。

しかも、勇気がないので起こすほどの大きな音もたてられない。

結局、これっぽっちも効果がないようなのであきらめました。

明け方ごろ、妻たちが並んでいる私と交代にきました。
私は自宅に戻って運動会の開会式まで、寝不足を取り戻すためにもうひと眠りです。

なぜ交代するのかといえば、校門があいて実際に席取りするのは、妻と友達のお母さんたちの役目だからです。

これには、理由があります。

この幼稚園の場合、席取りはある意味「戦争」です。

時間を見計らった幼稚園の先生が、校門をあけます。

まだかまだかと並んでいる親御さんたちは「ドトーッ!!」と、一斉に運動場になだれこみ、目的の場所まで猛ダッシュです。そこにつくと、ほかの親御さんたちに陣地をとられないように、すばやくシートを広げて席取りをするのです。

ハイ、気が小さい私はこれが非常に苦手です・・。

うわさに聞いたはなしでは、去年はお父さん同士で取っ組み合いのケンカになりそうなぐらいの騒ぎに発展したそうです。おととしに小競り合いがあったのも私は知っています。だから、この役目は妻たちにお任せです。

でもおかけで一番前の席を陣取ることができました。
でも、こんなに懸命に陣取りするぐらいの親って、子供からすれば幸せですよね。

きっと、そんなことはまだ幼稚園児の子供にとっては当たり前の事と思うでしょうが、わたしの幼少のときなんかは、そんな記憶はひとつもありません。

私の場合、母親が働いていたので保育園でしたが、あずけられた後も母親を追うように泣いていた記憶しかありません。だいたい、父親がギャンブル漬けで借金まみれの生活でしたので、両親が離婚をした10歳まで父親と遊んだ記憶もないのです。

給食費も払えないで、代わりにパンを食べてたり、電気代も払えなかった状態なので、暗闇のまま夜を過ごしたこともあります。

テレビを買えば、ギャンブル代のために翌日には質屋行き。子供ながら、よく母親の涙を見ていた気がします。
離婚後、家を出てってしまった母親の代わりに面倒を見てくれるはずだった父親は、予想どおり帰って来ません。

母親が出てってしまったことは理解していても、誰もいない家にひとりでいるよりはマシなので、帰っても来ない仕事帰りの母親を、バス亭でずっと待っていたりしたこともありました。電気がつかない暗い家のなか、真夜中にひとりで大泣きした日もありました。

こんな感じの家で育ちましたので、小学校を通じて運動会で親が弁当をつくって見に来てくれたことなんか1度もありません。

だからこそ、間違っても自分の子供にはそんな思いは絶対にさせたくない。
運動会の前日には、妻のお母さんが弁当づくりのために、お父さんと泊まりに来てくれる。席取りのために私と妻が並ぶ。

きっと私の子供のころに、どこか追い求めていたような、今はそんな理想の家庭です。父親として、贅沢でなくてもいいので、せめて世間一般の家庭ぐらいの不自由のない生活をさせてあげなくてはならないんです。
そのためには、仕事をバリバリこなしていく必要があるでしょうし、やっぱり、そのためには、お客さんに喜んで評価してもらえるような仕事が不可欠なんです。

なんだか、昔を思い出して話している私自身シンミリしてきちゃいましたが、現在はおかげさまでかなりの件数の工事予約を抱えさせてもらっています。

このまま、ストップなしでがんばっていきますので、このブログを読んでもらっているあなたも、からだに気をつけてお仕事に家事にがんばってください。

それでは、次回の更新まで。。

一級塗装技能士のほか「ひび割れの専門家」としての樹脂接着剤施工技能士の2つの国家資格と、塗装科・職業訓練指導員の所有者でもあります。 塗装業者さんはたくさんあれど、本質的な工事品質の差は「社長が職人の業者は現場に魂が宿る」という言葉に表されるのではないかと自分を戒め修行中です。

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